2019年10月12日の夜間帯に伊豆半島に上陸した大型台風、19号は日本各地に大きな被害をまたらしました。
被災された方、お仕事等の影響を受けた方、心配で心が苦しくなった方々、お見舞い申し上げます。
また自衛隊や公的機関を始めとする、夜通し対策や対応に走り回られた方々には感謝します。
警察官、消防、自衛隊だけでなく、病院、施設、各交通機関などなど、台風が来ても休めない方々にも感謝します。
そうやって日本は健全な部分を維持できていると私は思っています。
このブログはあいも変わらず、私にとっての記録です。
不安定で正体が見えないスピリチュアルや占い業界の片隅で生きている者として、今後に向けて忘れないように記録しているだけです。
また、自分を振り返るためでもあります。
そして
スピリチュアル業界全体がおかしいとは思ってはいません。
地道に真面目に活動している方もたくさん知っています。
意識が高い人は人の批判はしません。
なので私は意識が高いわけでも、達観しているわけでもありません。
そういうことを踏まえて
ただ今までになく、今回の台風により一部SNSの発信に違和感を感じたので記録しようと思いました。
目次
大きな被害の渦中で発信される一部のスピリチュアル業界の方の内容に違和感を感じる
ツイッターや各ブログを見ていると今回の台風に関して
・エネルギーの浄化
・龍の化身
・人工台風
などスピリチュアルをお仕事とされている方々が投稿されているのを度々見かけました。
2019年10月16日の時点で、NHKの発表によると
「死者74人、55河川の74箇所で堤防決壊」とのことです。
・住宅の浸水被害は少なくとも1万3千棟以上
・土砂災害19都県で170件
そして、被害の全容はまだわかっていないとも行っており、これから次々と具体的な数字がわかってくると思います。
こういう状況を前にして
「地球の浄化」
「エネルギーの浄化」
「カルマの浄化」
「自分はスピリチュアルな各技法を実践していたから大丈夫だった」
「自分の住んでいる所は被害がなかったから守られている」
こう発信し、自分のサロンのメニューやWSをPRしている方々が目につきました。
そして、ものすごい違和感を感じました。
本来のスピリチュアルとは、そういうものなのか?と。
いつからスピリチュアルは自分さえ良ければいいという風潮になったのか?
もしかしたら台風により何かしらの見えない世界での浄化があったのかもしれません。
しかしながら、それを大々的な被害が出ている最中にSNS等で発信する意味があるのでしょうか?。
人の命や大きな被害が出ているにも関わらず「浄化」という一言で片付けてもいいものなのでしょうか?。
そんな風な気持ちになり
その業界に身を置く一人として違和感を感じたのと
いつからスピリチュアル業界は自分さえ良ければいいという風潮になったのだろうか??と思ったのでした。
以前のブログでも書きましたが
スピリチュアルカウンセラー、占い師は誰でも一瞬でなれる仕事です。
そこで収入が発生する、しないを除けば
名乗ってしまえば、その瞬間からなれる業界です。
たくさんのスピ系、占い師の登場で、いつのまにか業界は混沌とし
そして
何かそれっぽいことを言って集客するという状況になってしまったのかもしれません。
台風が浄化するから今日のセッションは特別ですと
SNSで発信する必要はあるのでしょうか?。
それこそ
被害にあわれている方がいる最中に
災害警報レベル5がスマホから鳴り響き
「命を守るための最善の行動をとる」という事態である時に。
中には
「川が氾濫したから大きな浄化になった」とまで言う人も現れ
もう
本来のスピリチュアルな意味が何かわからない状態の気がします。
そして
あくまでも、これは個人的な考えですが
何か特別感を言えば集客できるという思いが透けて見えて仕方ないのです。
人の命や危険を踏み台にして
そんなに自分をアピールし、集客したいのでようか?。
いつからスピリチュアルは自分さえ良ければいいという風潮になったのでようか?。
全員が全員と思ってもいませんし、真面目に活動されている方も沢山いらっしゃいます。
しかしながら、今回の台風は特に違和感を感じる発信が多いように感じました。
まさに
台風は浄化だと言っている本人たちが
自分たちの業界の問題点(自分さえ良ければいい)をあぶりだした形になり
そういう意味では、この台風は
スピリチュアル界に対して大きな掃除をしたと言えるのかもしれません。
どんなに美しいメッセージでも最後は取り扱う人の思考の歪みでおかしくなっていく
本来のスピリチュアルとは
自分の霊性を高め、そして、見えない世界や太古から続く祈りなどを大事にしていくものだと
私は個人的に思っています。
その中には自然を愛し
自然界からのメッセージを読み取ることも入ってくると思います。
人間は自然の脅威にはかないません。
だからこそ自分を律していくしかないと思うのです。
そういう意味では、おごっていた自分の心
人間が1番だという心を台風は思い出させてくれるでしょう。
しかしながら
同時に被害にあわれている方々や
全体思考を持つこともスピリチュアルだと私は思うのです。
こういう事件が過去にありました。
2015年から2017年にかけて近畿地方を中心に神社や国宝の文化財に油などをまき連続して汚染されました。
当時の容疑者は日本の神社には悪霊がついており油をまくことで清めたと説明していたそうです。
(ウイキペディア参照)
その事件をうけて
当時、新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)の碓井真史氏がヤフーで以下のような記事を書かれています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/20150602-00046275/
最後の方を抜粋すると
「有能で熱心な人の心の中に、わずかなすきやゆがみが生まれ、それが宗教や政治思想と結びついたとき、過激な行動が生まれやすくなります。熱心な宗教心や政治思想が悪いわけではありません。しかし、自分の言動が第三者から見たときにどう思われるのかという客観性と「愛」を失ったとき、カルト化の道は始まるのです。」
今回の台風に対しての一部のスピ系の方の発言は
もしかすると熱心にスピリチュアルを極めた心の中に、小さな心の歪みが生まれ、それが、客観性を失った結果の発言とも思われます。
スピリチュアル界の末期症状
もともと副業ブームと重なって、スピリチュアル起業ブームにより
業界自体は混沌としていたように思います。
そして以前のブログにも書きましたが
今回のキラキラ系スピリチュアルブームの特徴は
「スターは不在で誰もが意外と簡単に起業してキラキラできる」ことがテーマだったと思います。
そして、その「簡単に」という部分が
今回の台風のように大きな災害の最中に
「台風は浄化」「東京は汚れているから浄化されるべき」という短絡的な発言に結びついたような気がしてしかたないのです。
以前のブログでは、オリンピック後の不況で今のスピリチュアルブームは一旦終焉するのではないか?と予測していましたが
その前に自然災害として末期症状が出てしまった感じがします。
短絡的な「台風は浄化」発言に疑問を持ったスピリチュアル業界の方も多くいる
「台風は浄化」「台風は龍神」などなど言った方々とは別に
「そんなことを言う同業者の気持ちがわからない」と発信している方々もたくさんいらっしゃいました。
「こんな大惨事に何を言っているんだ」とか
「少しは人の気持ちを考えればいいのに」
などなど
ごく当たり前な
小学校で習う道徳教育の延長戦である「少しは人の気持ちを考えよう」という発信も同時に見られました。
これは、この業界が今後進むべき方向性を見せてくれたのではないかと私は個人的に思っています。
「浄化」「龍」「陰謀論」などの言葉を並べたスピリチュアルと
「たとえ自分が被害にあっていなくても、他者の気持ちを考える」スピリチュアルと。
この2つの極端な風潮に
私は個人的に
台風19号によって浮き彫りにされたスピリチュアル業界の末期症状ではないかと思ったのです。
最後に
あくまでも、このブログは私の個人的な思いです。
また特定の誰かに対して思った訳ではなく、SNSを見ている中で感じたことを書いただけです。
そして
スピ系業界が進化していく中で自分を振り返る材料として残しておこうと思っただけです。